参度目の正直、という言葉がある。
サンマテオに出来た味千拉麺、3回目でようやっとラーメンらしきものを食することができた。(iPhoneで撮影、次も同様)
今回食べてみたのは、チャーシュー麺。 これが「味千拉麺」だろう、と思える味がした。
といっても、味千本店はおろか熊本にだって行ったことはない。ご先祖様は肥後の細川様にお仕えした由緒正しい熊本の出自なのだが、熊本ラーメンは新宿・渋谷・横浜の「桂花らーめん」しか知らない。なので、何をもってして熊本ラーメンなのかは詳しくないし、日本の味千の風味を知らない。したがって比較対象はいままでシドニーで食べた2軒の味千となる。
Ajisen Ramen Sydney Chinatown
Ajisen Ramen Sydney CBD
体験的にはチャイナタウンの味千は終わっていて、CBDの味千は「海外に進出してこれなら、OK」という感じだった。
さて、徒歩圏内に出来たサンマテオ店に初めて行ったのは開店から1週間後くらい。
シドニーのチャイナタウン店よりチャイナタウンだった...。麺ぐしゃぐしゃ、汁ざぱざぱ。
とどめに、キャベツの芯を茹でたときとかに出てくる嫌な風味みたいなのが乗っていた。
きっと開店したばかりだからだろうと、1ヶ月後くらいに、もう一度トライ。
麺ぐにゅぐにゅ、汁すこしましになってきたけど、まだ「さっぱり」以上に薄くて変。
安定するのに時間がかかるのだろうと、懲りずに今回が3度目のトライ。(近所だからね(笑))
前回・前々回の経験から今回はベーシックな味千拉麺ではなく、チャーシュー麺にしてみた。
麺は、まあなんとか耐えられる。汁は・・・味千ってさっぱり目だと聞き及んでいるから、こんなもんかなぁ。熊本ラーメンってちぢれていないまっすぐな中細麺だよね...。余熱調理を考えたら、ゆで時間、あと1分以上は短めでいいはずなんだけど。
セントラルキッチンになっているのかどうかは知らないが、チャーシューだけはどの店でもほぼ同じ味がする。スープはセントラルキッチン方式になっているとは思えない。もしセントラルキッチンがあって、濃縮スープとかを調整して使っているとしたら、どこか扱い方が間違っていると思う。言いたい放題書いているが、僕は米国食品衛生管理者の資格は持っているものの、フードサービス業で働いたことはない。だからあくまでも素人の感想だということをお忘れなく。
ということで、ようやっとシドニーCBD店に近い味になってきた。でもまだCBD店のほうが美味しい。ここ、客の半分以上が中華みたいだから、麺のコシが出てくるのは期待しないほうがよさそう。ただし美味い不味い以前にここの嬉しいところは、ランチからディナーまでぶっ通しでオープンしていることだ。午後3時~4時とかになるとサンマテオダウンタウンでもレストランの選択肢が激減する。ファストフードのチェーンとメキシカンを別にすれば、中華ABC喫茶で粥をすするくらいしかなかった。なのでこの営業時間は嬉しい。
・・・と、記事をここまで書いた翌日にもう一度試した。4回目だ。フードサービスは素人だが、客の経験には自信がある。
味千拉麺は開店も早く、11時オープンだ。スーパーで買い物した帰りの11時15分に通りかかって、つい入店してしまった。
せっかくなので、1日20食限定だという「こくまろラーメン」というやつを注文してみた。
これはさすがにスープが限定だけあってか、他とは違う。このラーメンはかなりちゃんとしている。
シャバシャバ感はまったくなく、たしかにしっかりしたコクが感じられ、それでいてまろやかでくどくないのよ、山岡さん。
惜しむらくは、スープが麺にからんでこないような気がした。しかしそれはちぢれが無い熊本ラーメンの宿命でもある。
「いらじゃいまぜ~。」「どもありがとごじぇまじだ~。」とか、店員同士が「おねがぁいじま~す。」とか声をかけあっているが、日系ラーメン店としては画期的なことにどのサービスパーソンにも日本語は通じないみたいだ。アジア系の店員さんばかりだが、この人日本語だいじょぶかな?通じるのかな?とか探る前にさっさと英語で注文するのがいいようだ。
日本人のサービスパーソンではないから、客あしらいもぞんざいなのを予め覚悟して行ったほうがいい。
ただし、こくまろを食した日はとても愛想のいいサービスパーソンだった。ここらへんはムラがあるようだ。
サンマテオは勢力的に事実上チャイナタウンなんだから、日本人向けの味を期待しても仕方ないのかもしれない。
でも、せっかく我が家から歩いて数分のところにあるラーメン専門店なんだから、ムラなく美味しくなってほしい。
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Ajisen Ramen San Mateo
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