バルセロナ郊外にあるサンパウ本店でのランチ、2 out of 4 です。
グリーンピーまでやっつけました。天候が恵まれなかったものの、雲行きで表情を変える地中海を眺めています。
次のお皿も、去年出逢ったものがまた少し趣向を変えて出てきました。
Miso & foie cubes champignons, vegetables, umeboshi, lemon
フォアグラの味噌汁仕立てです。去年のサービング順序はグリーンピーの前がフォアグラの味噌汁でした。
焼いたフォアグラの上にサヤエンドウを切って、さらに皮を取り除いた白いシャンピニオン。その上に梅干しの肉を僅かに載っけ、レモンゼストがほんの一すじ。味噌の使い方は弱いけど鰹出汁はしっかり引いてあります。スイスの先生には判定が難しい食材でしょうから、こういう内容なら「スイスおんじwに勝てる♪」と思いました。
次のお皿を待つ間、一瞬だけ日が差しました。
海も蒼くなるし、庭の様子もいきなり生き生きするのが春の日差しの魔力でしょうか。
そして、今年もスイスの先生の大好物が出てまいりました。
King prawn and artichoke baked king prawn, textured artichoke
蝦とアーティーチョークです。このお皿はもう完成度が高くて、改良の余地がないほどでしょう。
ほぼ毎年、最近はカタルーニャと日本で年2回いただいておりますが、カルメシェフ監督下で作られたお皿はなぜかソースの滑らかさが違います。スイスの先生・・・今年もまた何も語らずにひたすらカトラリを動かしていらっしゃいました。
次も順当に「漁師のトースト」がやってきました。これも完成された逸品です。
“Gambes” on Sailor’s Toast tribute to the local sailors’ cuisine
この漁師のトーストにもエビが使われていますが、アーティーチョークのほうが King Prawn で、こっちは Gambes となっていて、伊勢蝦のようなザリガニ系と車海老のようなシュリンプ系の違いがあります。風味も違います。
旨味の強いのは蝦のほうですが、ガンバのほうは食感とか、他の食材とかの相性で、より繊細になります。
極端に言うと「ブイヤベースを吸わせて乾燥させたパン」みたいなトーストに海老。風味も食感も複雑です。
そして... 今年の「春のおさかな」も、アンコウでしたが、調理とプレゼンテーションは全く違っていました。
Monkfish, espigalls cabbage. citrus, coriander, lemon gras
アンコウに柑橘系の香り、レモングラス、コリアンダーというハーブ使いが新鮮です。
そしてこのパールオニオンと炙った白菜(英語ではキャベツになってる...)のデザインが凄い。
ゲーム機の行商によるトラウマのため、うずまきに激しく拒絶反応を起こしますが、逆回転だから大丈夫。(笑)
アンコウのやわらか白身にあわせた柑橘風味のソースが絶妙です。今年のマリアージュにはアンキモは辛いか。
ここでメインコースのお肉が2種類あって、You may choose from the following two meat dishes. と書いてあり、いずれかひとつ選ぶことになっていますが、Rさんが「Half & Half で試されますか?」と聞いてくださいます♪
当然ながら、両方を。(苦笑)
Deer loin medium rare, apple, almond, Sechuan
まずは、やや軽い方と思われる鹿肉がやってまいりました。リンゴにアーモンド、四川風味となっています。
寄ってみると、こんなになってます...。
四川なのは、花椒とか伍胡椒とかがふりかけてあるからですね。鹿肉はジビエ臭さのない、やわらか仕上げでした。
もひとつのメインコースは、半球状のカバーがかかってきて、テーブルで一斉にカバーをとる儀式つき。
しっかり映り込んでいますが... 腹が強調されているのは球面によるディストーションということで。w
中身はこんなでした。
Girona veal cheek two pumpkins & mustard
ジローナ産の子牛ほほ肉、かぼちゃ2酒にマスタードを添えて
こんどは子牛のほほ肉をほろほろに煮込んだ料理でした。
つづきはまた明日。
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BCN(11) - Rte. Sant Pau (2)
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