バルセロナ郊外にあるサンパウ本店でのランチ、3 out of 4 です。
メインコースの2皿目、子牛のほほ肉をいただいているところです。
Girona veal cheek two pumpkins & mustard
これ... イスタンブールのカラキョイ・ロカンタスで大好きな Veal cheel oven が恐ろしく上品で繊細になったみたい。
添え物のカボチャが丸みをもった味わいなので、煮込んだ子牛ほほ肉と相性が抜群でした。
そしてチーズコースへ突入する前に、お約束の「見せびらかしの儀」が執行されました。
本日のチーズはこちらを三変化いたします。との由。イィヤナット、と読めばいいでしょうか?このチーズ、なぜか綿みたいなフワフワで囲ってあるんですが、実際にも羊毛でくるんで熟成させるという一風変わったチーズです。
で、出てきたのが、いつものラピスラズリみたいな蒼いプレートです。
Cheese for March – “Nr. 39 Second Series”
Cheese Llanut, 3 combinations with pear, carquinyoli and rosemary
スペイン産の羊乳チーズだそうですが、クセの無いマイルドな味わいなのでローズマリーも控えめな使い方。
スイスの先生とRさんは「カルキニョリ carquinyoli とは、なんですかな?」「ビスコッティでございます。」という会話をしていましたが、このビスコッティが食感的にとてもいいアクセントになっていました。
まんなかの仕上げは、こんな感じ。
薄紫色のローズマリーの花が添えてあったり、洋梨とローズマリー風味の糖蜜が敷いてあったりと、凝っています。
いちばん奥のは、サンパウさん得意の「ゼリー寄せ」です。
チーズ、洋梨とローズマリーがゼリーに閉じ込められ、カルキニョリのクランブルがたっぷり振りかけてあります。
今回も面白い「チーズの三変化」でした。そして、お口直しが。
Aromas de Montserrat, lemon thyme
モンセラートの香りと銘打たれた、レモンソルベにタイムの香りのソースをかけたもので舌をスッキリさせます。
直前にネットリしたチーズと一緒にローズマリーの香りも入っていたので、口中はハーブ風味でいっぱいに。
ここで欲張り With the tasting menu, if you wish, you may have two more dessert servings. というオプションをお願いし、いつもの第壱・第弐デザートのみならず、2皿も追加していただいたデザートコースへ突入します。
最初のデザートは、こちら。本来のコースには無いものが届きました。
キューブ状にゼリーで固めたフルーツ。
俯瞰で見ると判りにくいから、横から...。
こんなふうに、ベリー類とかメロン類がモザイク状・キュービック仕立てにゼリーで寄せられています。エディブルフラワーはちいさなスミレの花びらで、見た目にとてもいいアクセントになっていました。(味はしません)
そしてお次が、本来の「第壱デザート」になります。
Ice star. pineapple, coconut, spicy mint
アイスの星。・・・カルメさんが星明子のように柱の陰から見張ってエグエグ泣いているみたいな御銘?...怖杉。(爆)
これ、その正体を見極めました。
昔いただいた「アーモンドのふわふわ」Tender Almond Kiss が進化を遂げたようです。
いちばん下にパイナップルのスライスが敷いてあり、以前アーモンド風味だったフワフワがココナッツ風味になって卵形にのしかかり、さらにその上には、ミントの香りで引き締める雪の結晶を象った砂糖細工が。トロピカルで、これ好き♪
スイスの先生は、といえば「あぁっ!いちばん下の金色の部分が食べられないっ!」とかボケをやらかしていて、Rさんに「そこ... お皿の一部なんですが」とか窘められていらっしゃいました。(苦笑)
そして、また「追加デザート」が挟まりました。
さっきは白かったけど、今度は真っ赤っか。下にはアイスクリームが閉じ込められていて、それを赤い色のベリー風味のゼリーで覆った上にいろいろなフルーツとエディブルフラワーを散らしてカラフルにまとめてあります。
赤いベリー類が主体で、とてもカラフルです。
お味の方は、フルーツの風味とアイスクリームでサッパリしていました。これならもうひとつ、楽勝でいけそう♪
ここで先生に「ちょっとこの惨状を写しておきなさい」と、先生が食い散らかしたプレートの撮影を強要されました。
「花びらは食わないが、他は完食した様子を写しなさい」だって。コメ以外は好き嫌いは無いと思ってたのに、意外。
ここで先生がなんだかメモを取りたがって、ウエイターさんにペンをもらったら...
Relais & Châteaux のロゴ入りボールペンでした。「をを。もうこれは儂のもんぢゃ♪」って嬉しそうに着服する奴...。質素・質実剛健なようでいて、実はけっこうミーハーだったのがバレバレなスイスの先生。(笑)
そして、最後のデザートで予想外なプレゼンがやってきました。
いきなり「ねんりん」です...。まさかバウムクーヒェンなんか出てこないよね?と思ったし、左上の切手は何??
つづきはサンパウ記事、最終回のまた明日。
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BCN(12) - Rte. Sant Pau (3)
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