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BCN(10) - Rte. Sant Pau (1)

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今年もやってまいりました、サンパウ本店。本日から4日連続で、こちらでのデグスタシオンをご紹介いたします。

毎回ご紹介のたびに書いてくどいけど、相変わらずミシュラン3つ星と Relais & Châteaux 加盟を誇っております。

開店時間をすぎていたので、ドアの前に案内のお姉さんが立っていました。

ドアを押してもらって入るといきなりRさんが。ご挨拶もそこそこで「階下でカルメシェフがお待ちです♪」との由。

このブログにおける今までの暴言で、 つ... ついに刺される??(大汗)

・・・と、軽くビビりながらスイスの先生と階下のキッチンへお邪魔しました。するとカルメさん、ジェロムさんはじめ、スーシェフのみなさんもランチの準備で大わらわ。でもカルメさんがにこやかに「さ、こちらへ」と、キッチンへ招いてくださいました。こんな非衛生的なおっさんが入っていいのか?と思ったけど、言われるまま...。

で、挨拶してハグしてから、Rさんにスリーショットでぱっちしてもらいました。

ぁぁ... 手間には準備中な最初のお皿がもう並んでるし。(苦笑) でも嬉しい驚きでした。ありがとうございます!!

あ、そだった。・・・と、Rさんへ和菓子の差し入れをお渡しして。
Rさん...「落合さんの和菓子を差し入れていただきましたぁっ!」とキッチンのみなさんへ日本語で叫ぶから、日本人のシェフさんたちからどよめき声と「ありがとうございますぅっ!」というお返事を頂戴しました。日本語わかんないスタッフへは、なんだ、何があったんだ??みたいに驚かせちゃって、すいませんでした...。

「あ、あの... どら焼きは置いてるだけ買い占めた都合上、餡だけでなくてチョコレートとか、あるそうですから。」
「え゙っ!あたしチョコレートはイヤかも。でも確実に餡を奪取します!」と、萌えていらっしゃいました。
この時、予想通りというか「落合さん、ジェロムシェフとおともだちなんですよ♪」という情報が。やっぱりね...。

当初はランチタイムがキャンセル待ちだったのですが... WLがクリアしたと思ったら、ちゃんと希望の7番テーブルに。う~ん、UAの予約コンファームでも一番の上席はそう簡単に取れないぞ。まるでLH HON CircleのPAXみたい?(囍)

窓からの景色が最高の二人がけ席をいただけましたが... 今日はちょっと曇り ~ 雨模様。

で... メサ・シエテ(7番テーブル)に腰を降ろしたかどうかのタイミングで、もうカルメさんの旦那トニさんがご挨拶に。お久しぶりです~と、お互いにたどたどしいスペイン語(をれ)と英語(トニさん)で再会を喜びました。

エチケット撮影させてもらうの忘れましたが、シャルドネ入れてる?というバランスのいいカヴァをウェルカムで。

おしぼりも出てくるのがイイですよね。日本のいいところで、西欧の人に違和感ないものを取り込む柔軟さが偉い。

さて、2015年3月のテイスティングメニュー Menú Degustación の内容は、こちら(英語版・PDF形式 131KB)

コースが始まる前に、東京店ではやらないけど本店では必ずやる「パン見せびらかしの儀」からスタートです。

今日あんたたちに配付するのはここから切り出すかんね。下のキッチンで焼きたてだかんね。・・・と、宣われます。
先生がパンのしっぽ(End Cut)を所望したので、僕は普通にその後を。エンドカットはパリパリ多めで、いいよね。

「ワインはいかがしましょ?」とソムリエ兼任の兄さんに聞かれ、あの、オレンジ色の憎い奴を... とお願いしました。

Mas Candí Ovella Negra  Garnatxa Blanca
ガルナッチャの白、ガルナッチャ・ブランカです。酸のアタックが弱く、中庸で喉ごしのよいお気に入りの白ワインです。これは一昨年オーマイさんも一緒に三名で伺った時にいただき、東京で同じ物を所望したら置いてなかった一本です。

メートルのRさんに「ベスト電器先生は『ガチャピン』って呼んでるんですよ♪」と言いつけてみたら「あぁ、憶え易いでしょうけど... それだと『ブランカ』の部分が抜けてますよね?そうですね?」というお答えでした。w

そして最初のアペタイザから。最近はミクロメニューではなく3~4種のアペタイザが出てくるようになりました。

Transparent cannellonis  products from the sea & vegetable gardens of the Maresme
「透明なカネロニ」と題されたお品。カタルーニャの海沿い北東部、海のサンポールも含むマレスメ地方の海と野菜畑からの獲れ獲れの品々を海水で作ったゼリーで巻いています。この作品は4~5年前に試作品を頂戴いたしましたが、伺う度にプレゼンテーションもお味の方も洗練されていく印象があり、驚かされます。

クロースアップで拝見すると...

以前よりもゼリーが薄くなっているのに、ちゃんとまとまってる。ゼリーが薄いぶん口内で素早く溶け、野菜や海産物の風味がすぐに広がっていくのが素晴らしいです。今年のものはセロリがいなかったのもラッキー♪(苦笑)

先生と「毎年同じようでも改良されてますね」「ぢゃな。毎年同じ時期に食べに来ているのに、飽きんな」と会話。

続いて、二皿目は初めて見た器。(というか... 大理石のタイルみたいなんですけど)

Coca Joaquín Sabina  contrasting flavours in honor of his work
コカというのは薄焼きでパリパリな物体。その上に多種多様な盛りつけを施した「超高級なディップ」でしょうか。

寄ってみると。こんな様子。

最下層の薄いクラッカーみたいなのがコカ。その上にズッキーニ、赤ピーマン、ゼリー、その他さまざまな載せもの。

コカを手でおさえてガブリ。がいいかもしれませんが、いちおうカトラリが添えてあるので・・・

少しカットしてフォークに載せました。野菜のいろんな風味に松の実がアクセントになって、味も食感も複雑です。

お次は・・・ 器がクシャクシャにした黒い紙みたいですが、磁器です。

Cod Croquetes  Conté, olives, parsley, quinoa
鱈のコロッケにコンテチーズ、オリーブ、パセリとキノア

このちびっこいコロッケは、日本のパン粉ではなくカタルーニャのバルで出てくるコロッケと同じタイプの衣でした。

紙ナプキンが敷いてあるのは、そのまんま手で掴んで食べられるようになっています。で、コロッケを食いちぎった部分にキノアやコンテチーズのソースとかオリーブのソースをつけて食べると、風味が変わって楽しい。

こうしてお食事している時に、窓の外を眺めると... セルカニアが発着する様子が見物できます。

プラットフォームのさらにその向こうが地中海。このレストランには独特の眺望があります。

お次の料理は、この地方で特産の新鮮なグリーンピーです。

Winter’s Spring  peas 2015, tecno sausage

2015年バージョンは銅粉をからげた薄焼きで蝶々を表現しています。白い豆の花は1~2輪だけ。

この豆がふくよかで、自然に甘くてネットリしておいしい。テクノソーセージというのはソーセージに見立てたゼリー寄せみたいなものでした。同じ時期に訪れて同じ食材になっても、毎年趣向が変わるので飽きません。

でわ、続きはまた明日。


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