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FR(17) - Rte. Vin et Marée

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ここはイングランドではなくパリですが、空にはまるでターナーの絵のように陰鬱な雲がはびこってきました。

夕立が来るかなぁ... と思ったけど、そこは晴男君なので、降られずに済みました。

ホテルから南の方へ1ブロックちょっと。

魚とか海の幸とか書いてある、ここが今夜の晩ご飯に決めた店「Vin et Marée ワインと潮」です。

モンパルナス駅を通り越して十数分歩けば、石塚さんのお店 Le Petit Verdot に行けますが...この晩はお休み。(号泣)

どうせ平日だし、なんか少し街外れな割りに大きなかまえの店だから、予約なんかなくて突撃。だいじょぶでした。

見た目が美しくない東洋人のおっさんはいちばん隅っこのほうへ通されて...。隣の丸いテーブルには、僕の視点からは見かけが充分に美しい範囲のお嬢さんなのに、やはり東洋人なので隅っこに通されてきました。・・・と、きわめて偏見をもって「ああ差別されている私たち」と思ったけど、もしかして英語のできるサービスパーソン担当の席ってこと?

僕は、おひとりさまでこんな席で。

さっきまでS.A.博士と卓を囲んでお食事していたので、いきなり寂しい。きっと博士も同じ思いなんだな... と感慨に。

ブルゴーニュで鍛えてきた後だったので、カルテを眺めながらシャルドネを一杯頼むと、お通しが出てきました。

シーフード専門店ですから、お通しが海苔養殖の敵です。でも喜んで食べてくれる誰かさんはいません。・・・食べたよ、自分で。 クリームがかけてあるおかげでクセもなくなってて、ワインのアテにはなった。一般人には美味しいのかも。

手元にもらったカルタの他に、日替わりのアイテムが黒板に書いてある。「黒板のほうが新鮮な魚だよ」って言われ...
    
新鮮じゃない魚は食べたくないので、黒板に見入りました。やっぱりシーフードの店って割高だというのが正直な感想。スタータにメインコース、ドリンクとコーヒーをセットにすると€42のムニュに組めるから、それでいきます。

サービスパーソンくんが英語半分、フランス語とジェスチャー半分で解説しつつオススメしてくれる中から、選択。

ワインはグラス売りじゃなくて、カラフェ売り。グラス2杯分くらいで値段は同じようなもの。さすがフランス...。

白ワインと炭酸水で白ショルレを造ろう!と思って炭酸水を頼んだら... 変に青いボトルのペリエが出てきました。

きめ細かな泡って書いてあるけど、実際は気圧が低い。3~4気圧で微炭酸寸前。従ってワインを割るには悲しい。

後からきた隣席のお姉さん2名が英語も少し怪しくて、サービスパーソンくんが助けて光線を浴びせかけてくるために、オーダーを通すときに少しだけヘルプしましたが... 「その青い瓶のペリエ、なんて言って頼むんですか?」って興味津々で聞かれました。「炭酸水が欲しいって言うと、これしかないみたいだけど...微炭酸だよ?」って答えましたが... 同じ物頼んでました。僕はもっと泡がきっついほうが食が進んで嬉しいですが、若いお姉さんは好みが異なるようです。

出てきたパンは、こんな。

ペナペナなバゲットをちぎっただけ。温めてもありません。特に必要ないから食べませんでした。

これがサービスパーソンくんが強くオススメしてくれた前菜。

小魚のフリッターにアイオリソース。メニューではスメルト(ワカサギみたいな人)の唐揚げにタルタルソース添え、となっていますが... ソースは少しピリ辛さがつけてあって、タルタルというよりアイオリに近い風味でした。

スメルトという、なんだか岡山名物(じゃなかった?)キビナゴみたいな小魚の揚げ物...。

でもこれ、食べ始めたら、やめられません、止まりません。色濃く揚げたサクサクの衣、小魚の骨がカリカリ、身はまだジューシーでふかふかです。さっぱりした魚の香りが口中に広がって、酸の立つ白ワインにはピッタリでした。

そしてメインはこんなの。

メルルーサのバターソースってタイトルだけど「いろんなのが入ってて美味しい♪」と勧められました。

魚介だけではなくポテトまでいっぱい入っていたので、ここにたどりつく前にパンを食べなくて正解でした。

海老、ムール貝、帆立、そしておおきな白身魚のフィレがバターソースの中に隠れていますが... チャイブは邪魔かも。
かなりの食いでがありました。おさかな... バターソース一辺倒の味に飽きてきて、ちょびっと残しちゃった。無念。

おなかがいっぱいだけど、デザートも食べるって言っちゃった手前、デザート用の看板を眺めて検討します。
    
パイナップルのカルパッチョも美味しそうだけど「ブラックチョコレート熱いの冷たいのにタンジェリン」に決定。

こういうことか...。

チョコレートの熱いのはフォンダンショコラ、冷たいのはバニラジェラートというだけの話でした。(泣)
ただ... ソースはタンジェリンじゃなくてラズベリーになっていたぞ。ショコラとフランボワーズは相性いいから許す。

量は多くないお手頃サイズで、味は濃厚だからお食事の満足感は出ます。

ダークチョコ、甘さひかえめだけど控えすぎないバランスが、場末のシーフード屋でもさすがパリ。

アイスはフレンチバニラ。

濃厚です。なかなかいい感じでしたが... なんか強い視線を感じると思ったら、隣席の女子にガン見されてました。(汗)

コーヒーも頼んじゃったから、おなかが張らないエスプレッソにします。フィナンシェールのおまけつき♪

パラジウムカードでお会計。サービスパーソンくんが珍しがってニヤニヤしていました...。

隣席の女子組に「お先に失礼します。どうぞよいご旅行を」って言葉をかけて退席。

日が暮れるとこんな外観で、けっこう客が入っているのにはビックリ。
でも来年は別の場所も探してみよう・・・つか、復路では石塚さんのお店に寄れるような日程にしなくちゃです。

Vin & Marée Maine Montparnasse
108 Avenue du Maine, 75014 Paris, France
Tel. +33 1 43 20 29 50
www.vin-et-maree.com

宿に帰ったら、こんな景色に変身。

かなり思いっきり緑色で、これはこれでいいかも。なにせ無料宿泊だからなんでも好意的。(笑)

もう、おなかいっぱいだから寝ます♪

・・・ってベッドに入ったけど、目覚まし時計を見れば一目瞭然なように、まだ10時15分前。シャワー浴び直して、タダでもらってた水を冷蔵庫で冷やしておいたのでゴクゴクして、ちょっとメールをチェックしてから就寝。

翌朝は午前5時に起床。またシャワー浴びて身繕いしてから、さっさとチェックアウトしてバス停へ向かいました...。

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